FOMCとECBは追加利上げへ、日銀は現状維持か-今週の政策決定

世界の主要中央銀行が今週、金融政策を決定する。過去数十年で最悪のインフレ危機は和らぎつつある兆しが続いている。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)はいずれも政策金利を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げると予想されている。ただ、さらに追加利上げを実施する可能性が高いのか、あるいは長期の休止を計画しているのか、政策当局者からのシグナルの方により大きな注目が集まっている。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長とECBのラガルド総裁はいずれも、インフレは依然として高過ぎるとこれまで警告している。しかし、両中銀ともに今週の後は9月まで会合がなく、年末にかけての政策見通しは引き続き不透明だとエコノミストの間ではみられている。

  日本銀行は例外で、インフレは日銀の2%目標を上回っているものの、植田和男総裁は景気支援を続けると、調査対象となったアナリストの80%余りが予想している。